医療ハイフの効果とは?持続期間や効果が出るまでの期間、向いている人まで解説
- 2026年7月24日
- メディカルダイエット

!【免責事項】
当サイトは情報提供を目的としており、処方や診療の受付・相談窓口ではございません。サービスの内容については、各公式サイトまたは各社のお問い合わせ窓口へ直接ご連絡ください。
「ハイフを受ければ本当にリフトアップするのか」「効果はいつから出て、どのくらい持つのか」——施術を検討し始めると、まずこの2つが気になるのではないでしょうか。ハイフはメスを使わずに肌の深い層へアプローチできる美容医療として広く普及していますが、一方で「効果がなかった」「やめたほうがいい」という声も見かけます。
その背景には、効果が現れるまでの時間差や、たるみの進行度による向き不向き、そして法的な位置づけが大きく変わったという事情があります。
この記事では、ハイフが効果を生む仕組みから、効果が出るまでの期間と持続期間、向いている人・向いていない人、そして受ける前に確認すべきポイントまでを、公的機関の資料と医学文献をもとに整理して解説します。
目次
ハイフとは?効果が生まれる仕組み

画像引用:湘南美容クリニック公式サイト
ハイフは、メスを使わずにリフトアップやたるみ改善を目指せる美容施術として、多くの美容クリニックで導入されています。
しかし、「どのような仕組みで効果が期待できるのか」「レーザーやほかの美容施術と何が違うのか」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
ここでは、ハイフの基本的な特徴や、肌の引き締め効果が期待できるメカニズムについて、初めての方にもわかりやすく解説します。
ハイフ(HIFU)の正式名称と概要
ハイフ(HIFU)は、「High Intensity Focused Ultrasound(高密度焦点式超音波)」の略称です。超音波エネルギーを一点に集めて肌の深い層へ照射し、切開をせずにリフトアップ効果を目指せる美容施術として知られています。
これまでフェイスリフトのような外科手術でしかアプローチが難しかった肌の土台部分まで熱エネルギーを届けられるため、たるみ改善や小顔効果を期待する方を中心に人気を集めています。
ハイフはメスを使用しない施術でもあるため、傷跡が残りにくく施術後すぐに普段の生活へ戻りやすいことも特徴です。顔だけでなく、あご下や首元などのたるみケアにも活用されており、ダウンタイムをできるだけ抑えながらエイジングケアをしたい方に選ばれています。
超音波が皮膚の層に働きかける仕組み
先述した通り、ハイフは、高密度の超音波を皮膚の奥深くまでピンポイントで照射する施術です。超音波は肌の表面を傷つけることなく、狙った層だけに熱を与えられるため、ダウンタイムが比較的短い点も特徴です。
各層への働きかけは、以下のように異なります。
|
肌の層 |
ハイフの働き |
期待できる効果 |
|
表皮 |
超音波はほとんど影響を与えず、肌表面へのダメージを抑える |
傷ができにくく、ダウンタイムが少ない |
|
真皮 |
熱刺激によってコラーゲンやエラスチンの生成を促進する |
ハリ・弾力アップ、小じわの改善 |
|
SMAS筋膜 |
筋膜を引き締め、たるみの原因へ直接アプローチする |
フェイスラインの引き締めやリフトアップ |
特に注目したいのがSMAS筋膜です。SMAS筋膜は皮膚と表情筋の間にある薄い組織で、顔全体を支える土台のような役割を担っており、この筋膜がゆるむことで、頬やフェイスラインのたるみが目立ちやすくなります。
ハイフは、このSMAS筋膜に約60~70℃の熱エネルギーを一点集中で届けることで組織を引き締めます。加えて、熱による創傷治癒反応によって真皮層ではコラーゲンの生成が活発になり、施術後もしばらくハリや弾力が高まっていきます。
つまり、施術直後の引き締め効果と、その後数週間から数か月かけて現れるコラーゲン生成によるハリ感アップという2段階の効果が期待できるのが、ハイフならではの特徴です。
医療用ハイフとエステハイフの違い
ハイフには「医療機関で受ける医療用ハイフ」と「エステサロンで提供されるエステハイフ」の2種類があります。
一見すると同じ施術に思えますが、照射できる出力や施術を行える人、期待できる効果には大きな違いがあります。
|
項目 |
医療用ハイフ |
エステハイフ |
|
施術場所 |
美容クリニック・医療機関 |
エステサロン |
|
施術者 |
医師または医師の指示を受けた看護師 |
エステティシャン(無資格) |
|
機器の出力 |
高出力 |
医療用と同等の高出力機器が流通している例も確認されている |
|
アプローチできる深さ |
SMAS筋膜まで照射可能 |
サロン用でもSMAS層に達する焦点形成能力を持つ機器が確認されている |
|
解剖学的リスク管理 |
神経・血管の位置を理解した医師が管理 |
解剖学的知識を持たない者が施術し、神経損傷・熱傷の事故が報告されている |
|
法的な位置づけ |
医療行為として医療機関で実施 |
無資格者による施術は医師法第17条違反(2024年の通達で明確化) |
ここで注意したいのは、両者の違いは「機器の出力」や「届く深さ」といったスペックの差ではないという点です。消費者安全調査委員会の調査では、サロン用として販売・導入されている輸入機器であっても、医療用と同等の出力やSMAS筋膜に到達する焦点形成能力を持つものが確認されています。実際に、非医療用と称する機器であっても、使い方によっては神経損傷や熱傷を引き起こし得る高い熱量(60〜70℃以上)を発生させます。
エステハイフが危険なのは「出力が低いから効果がマイルド」なのではなく、神経・血管の位置といった解剖学的リスク管理ができない無資格者が、医療用と同等の危険なエネルギーを照射している点にあります。事故の直接的な原因も、機器のスペックそのものではなく、顔面神経や三叉神経の走行、眼球周囲のリスク(急性白内障など)を理解しない施術者が照射を行ったことにあると報告されています。
だからこそ厚生労働省は、細胞に熱凝固を起こし得るHIFU施術を医師でなければ行えない医療行為と位置づけ、医療機関以外での提供を禁止しています。両者の本質的な境界線は、出力や深さではなく「解剖学的知識を持つ有資格者が施術・管理しているかどうか」にあります。
医療ハイフを受けると期待できる5つの効果
ハイフには、リフトアップやたるみ改善をはじめ、小顔効果やシワ予防、肌のハリ・弾力アップなど、さまざまな美容効果が期待できます。
ここでは、医療ハイフで期待できる代表的な5つの効果について、それぞれの仕組みとあわせて分かりやすく解説します。
リフトアップ・たるみ改善効果
ハイフで得られる最も大きな効果ともいえるのが、リフトアップやたるみ改善です。
これらの効果が期待できる理由は、ハイフが肌表面ではなく皮膚の奥にある「SMAS筋膜(表在性筋膜)」まで超音波エネルギーを届けられるためです。
SMAS筋膜は、顔全体を支える土台のような役割を持っています。加齢によってこの組織がゆるむと、頬やフェイスラインが下がり、たるみが目立ちやすくなります。
ハイフは、このSMAS筋膜や真皮層へピンポイントで熱エネルギーを与えます。熱によって組織が一時的に引き締まることで施術直後からリフトアップを実感しやすくなるほか、ダメージを修復しようとする働きによってコラーゲンやエラスチンの生成が促されるのです。
小顔効果・フェイスラインの引き締め
続いてあげられるハイフの大きな効果は、皮膚の表面ではなくたるみの原因となるSMAS層まで超音波を届け、小顔効果が期待できることです。
照射によってSMAS層が熱収縮を起こすと、緩んでいた組織が引き締まり、フェイスラインがリフトアップしたような印象になります。
さらに、照射後は肌の修復機能が働き、コラーゲンやエラスチンの生成が促進されます。その結果、時間の経過とともに肌のハリが高まり、頬のもたつきやあご周りのたるみが改善され、よりシャープな輪郭へと近づけられるのです。
ほうれい線・シワの改善効果
ハイフは、ほうれい線やシワを目立ちにくくする効果も期待できます。その理由は、超音波エネルギーを肌の深部に届けることで、コラーゲンやエラスチンの生成が促され、肌を内側から支える力が高まるためです。
年齢とともにコラーゲンやエラスチンは減少し、肌のハリや弾力が失われることで、ほうれい線や目元・口元のシワが目立ちやすくなります。ハイフでは真皮層やSMASにピンポイントで熱エネルギーを加え、組織に微細な熱刺激を与えることで創傷治癒反応が働き、新しいコラーゲンやエラスチンの産生が活発になるのです。
施術直後は熱によるコラーゲン線維の収縮によって引き締まりを感じる場合がありますが、本格的な変化はコラーゲンが再構築される1〜3か月ほどかけて現れるのが一般的です。そのため、ほうれい線や小ジワは少しずつ目立ちにくくなり、自然な若々しさを目指せます。
肌質改善効果
ハイフはリフトアップだけでなく、肌質を整える効果も期待されています。肌にハリや弾力が生まれることで、毛穴の開きや小ジワが目立ちにくくなり、キメの整った印象へ導きます。
ハイフの超音波エネルギーは、皮膚表面を傷つけることなく真皮層へ熱刺激を与えます。この刺激によって線維芽細胞が活性化されると、コラーゲンだけでなくエラスチンなどの皮膚を支える成分の生成も促進されます。
肌のハリが増すことで毛穴が引き締まり、乾燥による小ジワや肌の凹凸も目立ちにくくなるため、「ファンデーションのノリが良くなった」「肌にツヤが出た」と感じる方も少なくないとされています。
部分痩せへの活用と注意点
ハイフは、フェイスラインやあご下など、気になる部位の引き締めを目的に用いられることがあります。全身の体重を減らすダイエットとは異なり、狙った部位にアプローチする施術です。
ボディ用・リニアモードのハイフでは、皮下脂肪層に超音波エネルギーを与えることで、部分的な引き締めが期待される場合があります。ただし、日本国内では「皮下脂肪の減少による部分痩せ」を目的として薬事承認を得たHIFU機器は存在しません。効果の現れ方には個人差があり、部分痩せを確実に保証するものではない点に注意が必要です。
顔に施術する場合、あご下やフェイスラインがすっきりした印象につながることがあります。一方で、もともと脂肪が少ない部位に過剰に照射すると、必要以上に脂肪が減ってかえってこけた印象になる可能性もあるため、照射部位や出力は医師が慎重に判断します。
医療ハイフの効果はいつから出る?持続期間の目安
ハイフは「施術を受けたらすぐ効果が出る」と思って予約する方が多い一方で、「なかなか変化を感じられない」と感じる方もいます。実際には、ハイフは施術後にどのタイミングで何が起きているかを知っておくことで、効果への期待のズレをなくし、より適切なタイミングで施術を受けられます。
この章では、各フェーズで何が起きているのかを整理しています。
施術直後に感じる引き締め効果
ハイフを受けた直後に「なんとなく顔が引き上がった気がする」と感じる方は少なくありません。これは気のせいでも肌の一時的な反応でもなく、超音波エネルギーが組織に与えた物理的な変化によって起きる即時効果です。
|
作用する層 |
皮膚表面からの深さの目安 |
主な変化 |
|
真皮層 |
1.5〜3.0mm |
コラーゲン・エラスチン線維への熱刺激 |
|
皮下脂肪層 |
3.0〜4.5mm |
脂肪細胞への熱エネルギー付与 |
|
SMAS筋膜 |
4.5mm前後 |
タンパク質の熱凝固による即時収縮 |
ハイフが照射する高密度焦点式超音波は、皮膚表面を傷つけることなく、内部の特定の深さにだけエネルギーを集中させる技術です。この中で施術直後の引き締め感に直結しているのが、SMAS筋膜(スマス筋膜)への熱凝固作用です。
ハイフはSMAS層に直接60〜70℃の熱を届けることで、筋膜を構成するタンパク質を熱変性させます。タンパク質は熱を受けると変性・収縮する性質を持っており、緩んでいたSMAS筋膜が即座に引き締まることで、施術したその日から顔の土台から皮膚が引き上げられる物理的な変化を感じられるようになるのです。
コラーゲン生成による効果のピーク
施術直後の引き締めが「熱凝固による即時反応」だとすれば、ハイフの真の効果とも言えるのが、その後数週間〜数ヶ月をかけて進行するコラーゲン再生プロセスです。
ハイフの熱エネルギーを受けた組織は、一時的にダメージを負った状態になります。すると体はそのダメージを修復しようとして、線維芽細胞(コラーゲンを産生する細胞)を活性化させ、コラーゲンおよびエラスチンの生成を促進します。この「ダメージ→修復→再生」という自己治癒のサイクルこそが、ハイフが長期的な肌質改善とリフトアップ効果をもたらすメカニズムです。
ハイフ後の効果が現れる時系列
- 施術直後〜1週間:SMAS筋膜の熱凝固・初期炎症反応によりむくみ・赤みがでることがある
- 1〜2週間後:線維芽細胞活性化、コラーゲン増殖により引き締まりを感じ始める
- 3週間〜1ヶ月後:コラーゲン・エラスチン生成本格化によるハリ・弾力・フェイスラインの改善
- 1〜3ヶ月後:コラーゲン生成がピーク
コラーゲンの熱変性・凝固が起こり、その修復過程でコラーゲン再生が促される温度域は、一般に60〜70℃前後とされています。ハイフはこの温度域をSMAS層や真皮層にピンポイントで与えることで、組織の引き締めとコラーゲンの再構築を促します。過度に高い温度は周囲組織への負担につながるため、狙った深さに必要な熱だけを集中させる点がハイフの特徴です。
効果のピークを迎えるタイミングは使用する機種によって異なりますが、一般的には施術後1〜3ヶ月後が最も変化を実感しやすい時期とされています。
効果の持続期間の目安
ハイフの効果は「いつから出るか」と同じく、「いつまで続くか」についても個人差や使用する機器によって幅があります。そのため「◯ヶ月で確実に消える」という断言はできませんが、複数のクリニックや医学的知見から共通して示されている目安は以下のとおりです。
|
施術からの経過 |
肌の状態 |
|
施術直後〜数日後 |
熱による即時的な引き締め感 |
|
1〜2週間後 |
線維芽細胞の活性化が進み、変化を感じ始める |
|
約10週後〜3ヶ月 |
新生コラーゲンへの置き換わりが進み、効果を実感しやすい |
この流れの背景には、ハイフが皮膚の深層であるSMAS筋膜に60〜70℃の熱エネルギーを加えることで、組織のタンパク質を熱変性させ、その修復過程でコラーゲンやエラスチンの生成を促すという仕組みがあります。
コラーゲンは生成されたあとも時間の経過とともに分解・減少するため、施術直後よりも1〜3ヶ月後のほうが効果のピークを感じやすく、その後は徐々に元の状態へと戻っていきます。
効果を維持するための施術頻度
ハイフの効果を長く維持するためには、適切なタイミングで再施術を受けることが重要です。施術頻度は目的・部位・使用する機器の3つによって大きく変わります。
|
目的 |
推奨頻度 |
備考 |
|
たるみ改善・リフトアップ(医療ハイフ) |
3〜6ヶ月に1回 |
機種によっては6ヶ月〜1年に1回の場合も |
|
部分痩せ・脂肪溶解(リニアハイフ) |
2〜4週間に1回(計3〜5回目安) |
目標の引き締め量によって回数が変わる |
|
ハリ改善・美肌目的(エステハイフ) |
1〜2ヶ月に1回 |
出力が低いため、頻度を上げて補う |
たるみ改善を目的とした施術間隔が「3〜6ヶ月」に設定されているのには、医学的な理由があります。ハイフは照射によって肌深部の組織に意図的な熱ダメージを与え、その創傷治癒の過程でコラーゲンが増産されます。
組織がダメージから十分に回復するまでには最低でも3ヶ月程度の期間が必要であり、回復が不十分な状態で再照射を行うと、コラーゲンの生成サイクルが乱れるほか、頬のこけ・たるみの悪化・炎症などのトラブルにつながる可能性があるため、施術を行うクリニックが提示する期間を必ず守るようにしましょう。
ハイフの効果がない・「やめたほうがいい」と言われる理由
ハイフは、メスを使わずに肌の深層へアプローチできる美容医療として幅広い年齢層に支持されています。一方でインターネット上には「効果がなかった」「やめたほうがいい」という声が散見されるのも事実です。
この章では、ハイフの効果がないと言われる背景を整理しています。
効果を実感しにくい人がいる
ハイフは、高密度の超音波エネルギーを皮膚の深層(真皮層・SMAS層)に集中照射することで組織を熱収縮させ、コラーゲン生成を促してリフトアップ効果を引き出す施術です。その仕組み上、「たるみがある状態に対してアプローチする施術」であることが前提となっています。
つまり、たるみの程度が浅すぎても、逆に進行しすぎていても、効果の実感が得にくくなりるのです。
|
状態 |
効果を実感しにくい理由 |
適した代替手段の例 |
|
20代〜30代前半でたるみが少ない |
引き締める対象が乏しく、見た目の変化が小さい |
糸リフト・予防的スキンケア |
|
元々フェイスラインが整っている |
変化の幅が出にくく、体感しにくい |
ボトックス・ヒアルロン酸注入 |
|
たるみが重度に進行している |
熱エネルギーが深層まで届ききらないことがある |
フェイスリフト(外科的手術)・糸リフト |
|
皮下脂肪が極端に少ない部位(額・眉下・首など) |
熱の伝わり方が弱く、変化が出にくい |
ボトックス・高周波施術 |
年齢については、20代・30代前半の若年層だからといってハイフが完全に不向きというわけではありません。外見上の変化が乏しくても、肌の内部ではコラーゲン生成が促されており、将来的なたるみの予防的なケアとして一定の意義があるとされています。
一方、たるみが重度に進行しているケースでは、ハイフ単独での対応に限界があります。ハイフが有効にアプローチできる範囲は中程度までのたるみが目安とされており、重度のたるみに対しては外科的なフェイスリフトや糸リフトとの併用が推奨されることも少なくありません。
1回の施術だけでは十分な効果が出にくい場合がある
ハイフの効果を理解するうえで重要なのは、作用に「2つの段階」があるという点です。
施術直後は、超音波の熱エネルギーによってSMAS層や皮下組織が即時に熱収縮し、リフトアップ感を感じられる場合がありますが、本来の真価は施術後に体内でコラーゲンの再構築が進むことでハリ・弾力が回復し、フェイスラインが整っていく「遅発的な効果」にあります。
この効果は施術後1〜3か月をかけて最大化されるとされており、施術直後の状態だけで「効果がない」と判断するのは早計といえます。
一般的に医療ハイフの効果持続期間は半年〜1年程度とされており、以下のような施術サイクルと考え方が主流となっています。
- 効果が実感できる時期は施術後1〜3か月
- 効果が徐々に薄れ始めるのは施術後6か月前後
- 半年〜1年に1回を目安に再施術を行い、効果を維持・底上げしていく
とくに40代以降はコラーゲンの自然な生成力が低下しているため、1回では変化が物足りなく感じられるケースも出てきます。複数回施術を繰り返すことで効果が積み重なりやすくなるのは、この仕組みに由来しています。
重要なのは、「1回受けて終わり」という前提で期待値を設定しないことです。ハイフは継続的に取り組む美容医療として位置づけ、定期的な施術サイクルとスキンケア・生活習慣の見直しをあわせて行うことで、長期的な効果を実感しやすくなるでしょう。
出力不足・照射不足など施術内容による要因
ハイフの効果が得られない原因として最も多く挙げられるのが、施術時の出力不足またはショット数の不足です。
ハイフは、SMAS筋膜(皮膚の深層にある筋膜組織)に超音波の熱エネルギーを届け、コラーゲンの熱変性と生成促進によってリフトアップ効果を引き出します。もし熱エネルギーが目的の層まで到達しなければ、表面的な温熱効果にとどまり、リフトアップの変化は感じにくくなります。
効果を最大限に得るためには、カウンセリング時に以下の点を確認しておくことが有効です。
- ショット数:顔全体で300〜600ショットが一般的な目安
- 出力設定:肌状態に合わせて医師が調整するか
- 施術者の資格・経験:医師または看護師が担当するか
- 使用機器:どのような実績や安全性の情報があるか・未承認機器である旨の説明の有無
適切な出力とショット数で施術を受けることが、ハイフの効果を左右する最重要ポイントです。信頼できるクリニック選びと、事前の丁寧なカウンセリングが、満足のいく仕上がりへの近道といえます。
エステハイフとの混同によるトラブル
「ハイフを受けたが効果がなかった」「やめたほうがいいと聞いた」という声の背景には、エステサロンで行われていたいわゆる「エステハイフ」の問題が深く関係しています。
ハイフは本来、皮下組織に超音波の熱エネルギーを照射し、組織に意図的な熱変性を起こすことで効果を引き出す施術です。この「組織に熱ダメージを加える行為」は医療行為に該当するとして、厚生労働省は2024年6月7日付の通達にて、医師免許を有しない者によるHIFU施術は医師法第17条に違反すると明確化しました。
第1 HIFU施術に対する医師法の適用
用いる機器が医療用であるか否かを問わず、HIFUを人体に照射し、細胞に熱凝固(熱傷、急性白内障、神経障害等の合併症のみならず、HIFU施術が目的とする顔・体の引き締めやシワ改善等も含む。)を起こさせ得る行為(以下「本行為」という。)は、医師が行うのでなければ保健衛生上危害を生ずるおそれのある行為であり、医師免許を有しない者が業として行えば医師法第17条に違反すること。
引用:厚生労働省「医師免許を有しない者が行った高密度焦点式超音波を用いた施術について」
さらに、美容医療に関する令和7年(2025年)8月15日付の通知(医政発0815第21号)では、医療機関で行う施術についても医師の管理責任がより厳格に示されました。具体的には、医師による診察を経ずに看護師のみで問診から出力設定・照射までを一貫して行うことや、カウンセラーが治療方法を決定・提案することも、医師法第17条違反にあたり得るとされています。医療ハイフを受ける際は、医師が診察したうえで照射方針を決めているかどうかも確認したいポイントです。
医師資格を持たない施術者による事故として、急性白内障や神経麻痺などの被害が相当数報告されました。傷病の程度が1か月以上に及んだ割合は「神経・感覚の障害」が15件中8件(53.3%)と最も高く、事故が発生した部位は顔が70%を占めています。
価格の安さや手軽さに引かれてエステハイフを検討するケースもありますが、現在は医療機関以外での施術提供は禁止されています。「ハイフは効果がない・やめたほうがいい」という評価の多くは、こうしたエステハイフとの混同が原因であることを理解しておくことが大切です。
痛み・赤みが出るなどのデメリットがある
医療ハイフは、適切に施術を行えば安全性の高い治療とされています。一方で、ほかの美容医療と同様に、一定の副作用が生じる可能性があります。
施術中には、超音波の熱エネルギーが皮膚の深層を通過する際に、針で刺されるようなチクチクした痛みを感じることがあります。特にSMAS筋膜への深層照射では、骨に響くようなズキンとした感覚を覚えるケースもあります。
痛みの度合いは出力の強さや照射部位、個人の感覚によって大きく異なるため、施術中に強い痛みを感じた場合は施術者に伝えて出力調整を依頼することが推奨されます。
|
反応の種類 |
持続期間の目安 |
|
赤み・ヒリヒリ感 |
数時間程度 |
|
むくみ・腫れ |
2〜7日程度 |
|
筋肉痛様の痛み |
数日〜1週間程度 |
|
乾燥・肌の敏感化 |
数日程度 |
|
水ぶくれ・やけど |
まれ(照射出力・角度の誤りによる) |
|
色素沈着 |
まれ(施術後のケア不足なども影響) |
これらの多くは一時的なもので、1週間程度で自然に落ち着くとされています。ただし症状が長引いたり悪化する場合は、速やかに施術を受けたクリニックに相談することが重要です。
また、ハイフには脂肪細胞を減少させる作用が伴うため、頬などの脂肪が少ない部位に過剰に照射すると、引き締め効果ではなくボリューム減少によるたるみの悪化につながるケースもあります。
施術前に医師からリスクや副作用について丁寧な説明を受け、自分の肌状態や期待する効果をしっかりと共有したうえで施術を受けることが、ハイフのデメリットを最小限に抑えるうえでの基本的な対策となります。
ハイフが向いている人・向いていない人
ハイフは幅広い悩みに対応できる施術ですが、誰にでも同じ効果が得られるわけではありません。肌の状態や年齢、体質によって効果の出やすさには差があり、場合によっては施術を避けた方が無難なケースもあります。
事前に自分の状態がハイフに適しているかどうかを把握しておくことが、満足のいく結果につながる最初のステップです。
向いている人の特徴
ハイフは、超音波エネルギーで皮膚の深層にある筋膜(SMAS)やコラーゲン組織に直接アプローチする施術です。そのため、たるみやしわがある程度進行し始めた方に対して最も効果が発揮されやすい施術といえます。
|
特徴 |
理由 |
|
30〜40代でたるみ・しわが気になり始めた方 |
加齢によりSMAS筋膜が緩み始める時期と施術効果がマッチしやすい |
|
メスを使った手術に抵抗がある方 |
皮膚を切らずに筋膜レベルへアプローチできるため、外科手術に踏み切る前の選択肢として検討しやすい |
|
ダウンタイムを最小限にしたい方 |
施術後のほてりや軽い赤みが出る程度で、当日からメイク・洗顔が可能なケースが多い |
|
フェイスラインやほうれい線を引き締めたい方 |
SMAS筋膜へのアプローチにより、フェイスラインの引き上げ効果が得やすい |
|
程よく顔に脂肪がついている方 |
超音波が脂肪層に適切に作用し、こけや痩せすぎを起こさずにリフトアップ効果が得られる |
|
まぶたのたるみや目元のしわが気になる方 |
目元専用の細いカートリッジを用いることで、デリケートなアイゾーン周辺にもアプローチ可能 |
特に「まだ外科手術が必要なほど深刻ではないが、以前より顔のたるみが気になってきた」という30〜40代の方にとっては、選択肢として非常に有効な施術です。また、忙しくてダウンタイムを設けられないという方にも向いています。糸リフトや切開リフトに踏み出す前の段階として取り入れるケースも多くあります。
向いていない人・効果を感じにくい人の特徴
ハイフは安全性の高い施術ではありますが、以下のような状態にある方は期待通りの効果が得られにくく、場合によっては施術を避けた方がよいことがあります。
- たるみやしわの悩みがほとんどない方
- たるみが極端に進行している方
- 顔に脂肪が少ない方
- 日焼けが強い状態の方・皮膚に炎症がある方
SMAS筋膜の緩みがほとんどなく、コラーゲンや水分量も豊富な状態では、そもそも引き締めの対象となるものが少なく、変化を感じにくい傾向があります。ただし、若年層であっても、あご下の脂肪によるもたつきが気になる方や、小顔・タイトニングを目的とする方には医学的な適応があるケースもあります。年齢だけで一律に向き不向きを判断するのではなく、脂肪量や骨格の左右差といった個人差を医師が診察したうえで適応を見極めることが大切です。加齢によるたるみの程度が著しい場合は、ハイフだけでは十分な改善が見込めず、ほかの施術との併用が検討されることもあります。
また、骨密度の低下による骨格レベルのたるみが原因になっている場合は、超音波による組織へのアプローチでは対応できません。そのような方には糸リフトや切開リフトといった施術がより適しているとされています。
施術を受けられない人
医学的な理由から、以下に該当する方はハイフの施術を受けることができません。施術前の問診で確認される内容ですが、事前に把握しておきましょう。
- 妊娠中・授乳中の方
- 施術部位に金属プレート・シリコン・金の糸などを入れている方
- ペースメーカーをはじめとする埋め込み型医療機器を体内に入れている方
- 糖尿病・心臓疾患・自己免疫疾患・てんかんなどの基礎疾患がある方
- 血栓症や血液・血管の疾患にかかっている方
- 顔面麻痺がある方
- 施術部位に悪性腫瘍・前癌病変がある方、またはその疑いがある方
- 施術当日に体調不良がある方
これらは施術機器の性質上、超音波エネルギーが医療機器の誤作動を招いたり、疾患の状態を悪化させたりするリスクがあるために設けられている制限です。
現在治療中の病気がある方や皮膚が極端に敏感な方も、施術を受けられない可能性があるため、必ず事前にクリニックの医師に現在の状態を正直に伝えたうえで判断を仰ぐことが大切です。
将来への影響に関するよくある不安(Q&A)
Q. ハイフを受けると将来たるみやすくなる?
A.適切な出力・間隔で受けた場合に、施術そのものがたるみを加速させるという根拠は示されていません。
ただし、過剰な照射によって皮下脂肪が減少し、結果としてたるみや頬のこけが悪化した症例は医学文献で報告されています。「照射量や頻度が適切でない場合にリスクがある」とするのが正確です。
Q. ハイフで癌になるって本当?
A.現時点では、ハイフの施術によって癌が引き起こされるという医学的な報告はありません。
ハイフで使用される超音波エネルギーは、X線やガンマ線といった電離放射線とは性質がまったく異なります。電離放射線ではないため、DNAへのダメージや細胞の癌化リスクとは無関係です。
Q. ハイフをやりすぎるとどうなる?
A.過度な頻度で施術を繰り返すと、組織への負担が蓄積し、皮下脂肪の減少や神経への影響が生じる場合があります。
ハイフは適切な間隔を守ることが前提の施術です。一般的には1〜6か月に1回程度が目安とされており、それを大幅に上回る頻度で繰り返すと、照射部位の脂肪組織が過剰に減少し、かえってこけた印象になるケースが報告されています。
効果を高めたい場合でも、クリニックが推奨する照射間隔を守ることが、長期的に安全で美しい結果につながります。
医療ハイフ(自由診療)に関するご案内
本ページで紹介する医療ハイフは、公的医療保険が適用されない自由診療です。ご検討の際は、以下の点を必ずご確認ください。
- 費用の目安:顔全体〔要記載:〇〇円〜〇〇円(税込/初診料・麻酔代の別途要否も明記)〕
- 標準的な回数・期間:通常1回〜数回。効果維持を目的とする場合の推奨頻度は3〜6か月に1回程度〔院の方針に合わせて要調整〕
- 主なリスク・副作用:発赤、一時的な腫れ、軽度の熱傷、筋肉痛のような鈍痛のほか、極めてまれに顔面神経麻痺、感覚障害、急性白内障などが生じる可能性があります。
- 未承認医療機器について:使用機器〔要記載:機器名〕が医薬品医療機器等法上の未承認医療機器である場合、その旨と入手経路〔要記載:個人輸入/代理店経由等〕を明記してください。
- 国内承認機器の有無:同一の性能を有する国内承認機器の有無〔要記載:しわ改善では〇〇が承認されている等〕。
- 諸外国での安全性情報:使用機器の海外承認状況〔要記載:米国FDAで眉毛リフト・あご下/頚部リフト等の目的で承認等〕。
- 公的救済制度:未承認医療機器を用いた施術で重篤な副作用が生じた場合でも、国の医薬品副作用被害救済制度の対象とはなりません。
※〔要記載〕部分は、実際に使用する機器・料金に合わせて医療機関側で確定してください。
参考出典
出典:厚生労働省「医師免許を有しない者が行った高密度焦点式超音波を用いた施術について」(令和6年6月7日 医政医発0607第1号)
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc8569&dataType=1
出典:厚生労働省「美容医療に関する取扱いについて」(令和7年8月15日 医政発0815第21号)
出典:消費者安全調査委員会「消費者安全法第23条第1項の規定に基づく事故等原因調査報告書【概要】-エステサロン等でのHIFU(ハイフ)による事故-」(令和5年3月29日)
https://www.caa.go.jp/policies/council/csic/report/report_015/assets/csic_cms101_230329_01.pdf
出典:消費者庁「エステサロン等でのHIFU(ハイフ)による事故」
https://www.caa.go.jp/policies/council/csic/report/report_022/
出典:厚生労働省「医療広告ガイドラインに関するQ&A」
https://www.mhlw.go.jp/content/000371812.pdf
