鉄欠乏性貧血の検査で見るべき値とは?ヘモグロビンやフェリチン値の意味を解説!|医療法人良樹会T内科クリニック堺院|堺市北区新金岡町の内科・訪問診療

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医療コラム

鉄欠乏性貧血の検査で見るべき値とは?ヘモグロビンやフェリチン値の意味を解説!|医療法人良樹会T内科クリニック堺院|堺市北区新金岡町の内科・訪問診療

鉄欠乏性貧血の検査で見るべき値とは?ヘモグロビンやフェリチン値の意味を解説!

健康診断や医療機関での検査で、ご自身の健康状態を把握するために、数値の意味を知りたいと感じることはありませんか。
特に「鉄欠乏性貧血」という言葉を耳にした際、どのような検査項目に注目すれば良いのか、その数値が何を意味しているのかは、多くの方が関心を持つところでしょう。
これらの検査値は、体内の鉄の状態や貧血の進行度を理解するための大切な手がかりとなります。
今回は、鉄欠乏性貧血の診断において注目すべき検査値と、それらが示す体の状態について解説します。

鉄欠乏性貧血検査で見るべき値

貧血の程度を示すヘモグロビン値

貧血の有無やその程度を判断する基本的な指標となるのが、ヘモグロビン(Hb)値です。
ヘモグロビンは赤血球に含まれ、全身に酸素を運ぶ役割を担っています。
厚生労働省的基準では、成人女性で12.0g/dL未満、成人男性で13.0g/dL未満の場合に貧血と診断されます。
鉄欠乏性貧血は、このヘモグロビンが十分に作られないために起こるため、Hb値の低下がみられます。
鉄欠乏性貧血は一般的に、赤血球が小さくなる「小球性」、そしてヘモグロビン量が少なくなる「低色素性」の貧血であることが多いとされています。

鉄の貯蔵量を示す血清フェリチン値

血清フェリチン値は、体内に蓄えられている鉄の量(貯蔵鉄)を反映する最も重要な指標です。
フェリチンは鉄を貯蔵するタンパク質で、血液中のフェリチン濃度は、体内の鉄の貯蔵状態を比較的早期に知ることができます。
鉄欠乏が始まると、まず貯蔵鉄が減少し、血清フェリチン値が低下します。
一般的に、血清フェリチン値が10〜12ng/mL以下になると鉄欠乏状態と判断されます。
ただし、感染症や炎症がある場合、フェリチン値は一時的に上昇し、貯蔵鉄量を正確に反映しないことがあるため注意が必要です。

鉄の運搬状態を示す血清鉄やTIBC値

鉄の運搬状態を把握するためには、血清鉄、総鉄結合能(TIBC)、不飽和鉄結合能(UIBC)、そしてトランスフェリン飽和率といった検査項目が用いられます。
血清鉄は、血液中で鉄を運搬するタンパク質であるトランスフェリンと結合している鉄の量を指します。
TIBCは、トランスフェリンが結合できる鉄の総量を示し、鉄が不足していると、体はより多くの鉄を運ぼうとするため、TIBC値は増加する傾向にあります。
UIBCは、トランスフェリンのうち、まだ鉄と結合していない部分の量です。
これらを組み合わせたトランスフェリン飽和率(血清鉄÷TIBC×100)は、トランスフェリンがどれだけ鉄で満たされているかを示す指標となり、鉄欠乏の評価に役立ちます。
一般的に、鉄欠乏性貧血ではトランスフェリン飽和率が低下します。

検査値からわかる鉄欠乏性貧血の状態

ヘモグロビン値は貧血の重症度を示す

ヘモグロビン値は、貧血がどれくらい進行しているか、すなわち重症度を把握する上で中心的な役割を果たします。
Hb値が著しく低下すると、全身への酸素供給が不十分となり、動悸、息切れ、めまい、倦怠感といった貧血特有の症状が現れやすくなります。
鉄欠乏性貧血では、このHb値の低下とともに、赤血球が小さく(小球性)、色が薄く(低色素性)なる傾向がみられることが、診断の手がかりとなります。

血清フェリチン値は体内の鉄貯蔵量を示す

血清フェリチン値の低下は、体内に蓄えられている鉄が減少しているサインです。
この値は、貧血の症状が現れるよりも前に変化することが多いため、鉄欠乏の早期発見において非常に重要です。
フェリチン値が基準値よりも低い場合、体は貯蔵している鉄を使い始めており、これがさらに進行するとヘモグロビン合成に必要な鉄が不足し、貧血へとつながっていきます。
したがって、フェリチン値は、潜在的な鉄不足の状態を知るための鍵となります。

TIBC値は鉄の運搬能力を示す

総鉄結合能(TIBC)値は、鉄が不足している場合に、体が必要な鉄をより多く運搬しようとする働きを反映して増加する傾向があります。
これは、体内の鉄の貯蔵が減少し、鉄の利用が低下している状態を示唆しています。
TIBC値が高いということは、鉄を運ぶための「運び手(トランスフェリン)」がより多く待機している、あるいは鉄が不足しているために、さらに多くの鉄を運ぼうとしている状態と考えられます。
血清鉄値と合わせて評価することで、鉄の利用状況をより詳細に把握することができます。

まとめ

鉄欠乏性貧血の診断や状態把握においては、ヘモグロビン値、血清フェリチン値、そして血清鉄やTIBC値といった複数の検査項目を総合的に評価することが重要です。
ヘモグロビン値は貧血の程度を、血清フェリチン値は体内の鉄の貯蔵状況を、血清鉄やTIBC値は鉄の運搬能力や利用状況を示しています。
これらの検査値は、ご自身の体の状態を理解し、適切な健康管理を行う上で、大変有益な情報源となります。
もし検査結果に気になる数値があった場合は、医師に相談し、正確な情報に基づいた健康管理を心がけましょう。