逆流性食道炎の分類基準とは?グレード別状態と改訂ロサンゼルス分類を解説
- 2026年8月4日
- お知らせ
逆流性食道炎は、胃酸などが食道へ逆流することで、食道の粘膜に炎症や損傷を引き起こす病気です。
この病状の進行度や重症度を正確に把握することは、適切な診断と効果的な治療方針を立てる上で非常に重要となります。
医学の世界では、この状態を客観的に評価し、共通認識を持つための基準が用いられています。
それは、内視鏡検査によって食道の粘膜がどのように変化しているかを詳細に確認し、その損傷の程度を段階的に分類するというものです。
逆流性食道炎の分類基準は何か
内視鏡検査による重症度判定
逆流性食道炎の診断において、食道の粘膜に生じた炎症やびらん(ただれ)などの損傷の程度を正確に評価することは、病状の把握と治療計画の策定に不可欠です。
この評価には、内視鏡検査が用いられます。
内視鏡によって、食道の粘膜の状態を直接観察し、損傷の有無や範囲、深さなどを詳細に確認することで、客観的な重症度判定が可能となります。
改訂ロサンゼルス分類が用いられる
食道粘膜の損傷の程度を客観的かつ段階的に評価するために、世界的に広く用いられているのが「改訂ロサンゼルス分類」です。
この分類法は、内視鏡検査で観察された食道粘膜のびらんや潰瘍などの損傷の範囲や深さに応じて、逆流性食道炎をいくつかのグレードに分類するものです。
この分類を用いることで、医師間での情報共有が容易になり、治療効果の判定や病状の進捗管理にも役立ちます。

逆流性食道炎のグレード別状態は何か
グレードN、Mは粘膜変化なしや色調変化
改訂ロサンゼルス分類では、食道粘膜の損傷が軽微な状態も定義されています。
グレードNは、内視鏡検査で食道粘膜に明らかな変化が認められない状態を指します。
一方、グレードMは、明らかな粘膜傷害(びらんや潰瘍など)はないものの、粘膜の色調に変化(例えば、白苔や発赤など)が見られる状態を示します。
これらは、病状の初期段階や、治療によって改善が見られた状態として位置づけられます。
グレードA、Bは粘膜障害が軽度から中等度
グレードAとBは、粘膜障害が比較的小規模で、軽度から中等度の状態を示します。
グレードAは、長径が5mmを超えない粘膜障害が、食道の粘膜ひだに限局している場合を指します。
グレードBは、少なくとも1箇所の粘膜障害が5mm以上あり、複数の粘膜ひだにわたるものの、それぞれの障害が互いに連続していない状態です。
これらのグレードは、粘膜障害が一部にとどまっていることを意味します。
グレードC、Dは粘膜障害が重度
グレードCとDは、粘膜障害が広範囲に及ぶ、重度の状態を示します。
グレードCでは、少なくとも1箇所の粘膜障害が2条以上の粘膜ひだに連続して広がっており、全周の75%未満を占める場合と定義されます。
そして、グレードDは、粘膜障害が食道全周の75%以上に及んでいる、最も重度な状態を示します。
これらのグレードは、食道粘膜へのダメージが大きいことを示唆しています。

まとめ
逆流性食道炎の重症度を評価する基準として、内視鏡検査による「改訂ロサンゼルス分類」が用いられています。
この分類では、食道粘膜の損傷の程度に応じて、グレードN、M、A、B、C、Dの6段階に分けられます。
グレードN、Mは粘膜変化なしや色調変化、A、Bは軽度から中等度の粘膜障害、C、Dは広範囲に及ぶ重度の粘膜障害を示します。
この分類によって、病状の客観的な把握、治療効果の判定、そして今後の治療方針の決定に役立てられています。
