自己免疫疾患と白血球の関係とは?数や異常が招く影響を解説|医療法人良樹会T内科クリニック堺院|堺市北区新金岡町の内科・訪問診療

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医療コラム

自己免疫疾患と白血球の関係とは?数や異常が招く影響を解説|医療法人良樹会T内科クリニック堺院|堺市北区新金岡町の内科・訪問診療

自己免疫疾患と白血球の関係とは?数や異常が招く影響を解説

白血球は、私たちの体を細菌やウイルスなどの外敵から守るための重要な役割を担っています。
この精巧な防御システムに何らかの不調が生じると、本来守るべき自身の組織や細胞を誤って攻撃してしまうことがあります。
これが自己免疫疾患と呼ばれる病態です。
自身の健康を守るはずの免疫機能が、なぜ自身を攻撃してしまうのでしょうか。
そして、その過程で白血球はどのような働きをし、どのように関わっているのでしょうか。
白血球の数や機能の変化が、自己免疫疾患の理解にどのように繋がるのかを解説します。

自己免疫疾患と白血球の関係とは

白血球は、私たちの体内に侵入してきた異物である細菌やウイルスなどを認識し、排除する役割を持つ、免疫システムの中核をなす細胞群です。
一方、自己免疫疾患は、この免疫システムが何らかの原因で誤作動を起こし、本来無害であるはずの自身の細胞や組織を攻撃してしまう病気の総称です。
このように、外敵から身を守るための精巧な仕組みである免疫システムと、自身を攻撃してしまう自己免疫疾患との間には、白血球の働きが深く関わっています。

自己免疫疾患は白血球増加を招くことがある

自己免疫疾患を発症する過程で、血液中の白血球の数が増加することがあります。
これは、自己免疫疾患における慢性的または急性の炎症反応や、免疫系が自身の組織を攻撃する際に、その防御や修復のために白血球が活発に動員されることが一因と考えられています。
例えば、関節リウマチや多発性筋炎・皮膚筋炎といった自己免疫疾患では、このような白血球の増加が臨床像の一部として観察されることがあります。

白血球の異常が自己免疫疾患に関わる

自己免疫疾患の発症メカニズムの解明において、白血球、特にリンパ球の一種であるT細胞の異常が深く関与していることが近年明らかになってきています。
健康な状態であれば、T細胞は免疫応答を適切に調節し、自己と非自己を識別する重要な役割を担っています。
しかし、このT細胞の機能に異常が生じると、免疫システムが自己を非自己と誤認し、攻撃を開始してしまう可能性があるのです。

自己免疫疾患は白血球の数にどう影響するか

自己免疫疾患という病態において、白血球の数やその機能はどのように変化するのでしょうか。
ここでは、自己免疫疾患が白血球の数に与える影響について、より詳しく見ていきます。

自己免疫疾患で白血球が増加する場合がある

自己免疫疾患では、体内で起こる炎症反応の亢進や、自己抗原(自身の体の一部)に対する免疫応答の活発化に伴い、血液中の白血球の数が増加するケースが報告されています。
この白血球増加は、病気の活動性や重症度と関連している場合もあり、診断や病状の経過を把握するための一助となることがあります。
関節の痛みや皮膚の発疹、筋肉の痛みといった自己免疫疾患特有の症状とともに、白血球数の変化も注意深く観察されることがあります。

白血球のT細胞異常が自己免疫疾患に関わる

自己免疫疾患の病態解明において、白血球の中でも特にT細胞の役割が注目されています。
T細胞にはヘルパーT細胞、キラーT細胞、制御性T細胞など様々な種類があり、それぞれが免疫応答の調節、異物排除、そして自己寛容(自己を攻撃しないこと)の維持に深く関わっています。
これらのT細胞のバランスが崩れたり、特定のT細胞が過剰に活性化したりすることが、自己免疫疾患の発症や進行に深く関与していると考えられており、T細胞を標的とした治療薬の開発も進められています。

まとめ

白血球は私たちの体を守る防御システムの中核ですが、自己免疫疾患では、この免疫システムが誤って自身の組織や細胞を攻撃してしまう状態となります。
自己免疫疾患においては、体内の炎症反応の亢進などにより白血球が増加することがあり、また、白血球の一種であるT細胞の異常が、病態の発症や進行に深く関わっていることが示唆されています。
これらの白血球の数や機能の変化を理解することは、自己免疫疾患のメカニズム解明や、将来的な新たな治療法開発につながる重要な鍵となるでしょう。